集会では『頭数』と『議決権』を数えます。この議決権の割合と行使方法を見てみましょう。
議決権って、一人一票で平等じゃないの?
頭数は一人一票だけれど、議決権は、規約に別段の定めがなければ共用部分の持分割合によるのよ。
つまり広い専有部分を持つ人ほど、議決権も大きくなるという理解で合っていますか。
合っているわ。
だから決議は頭数と議決権の二つの物差しで数えるの。
集会をお休みしたら、意見は言えないのぉ?
大丈夫。書面又は代理人による議決権行使が認められているの。
規約や集会の決議で電磁的方法も使えるわ。
こうして議決権を行使した人は、出席者として数えるのよ。
確認クイズ
議決権の割合について、規約に別段の定めがない場合の原則として正しいものはどれか。
- 共用部分の持分割合による
- 区分所有者の頭数により一人一票である
- 専有部分の購入価格による
- 管理費の負担額による
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正解: 1. 共用部分の持分割合による
正解は1。議決権は規約に別段の定めがなければ共用部分の持分割合によります(38条)。頭数一人一票や購入価格・管理費額ではありません。
2026年4月の改正で加わった決まり:所在等不明区分所有者と国内管理人
連絡のつかない区分所有者がいると、決議に必要な賛成が集まりにくくなります。2026年4月施行の改正で、これに備える2つのしくみができました。
持ち主がどこにいるのか分からない部屋があったら、決議のときはどう数えるの?
そこで使えるのが、所在等不明区分所有者を決議の母数から外すしくみよ。
ほかの区分所有者か管理者が裁判所に請求して、裁判所が認めると、その人は集会の議決権を持たなくなるの。
議決権を持たないということは、建替え決議のように区分所有者の全員を母数にする決議でも、母数から除かれるのですね。
そのとおり。
すべての決議の母数から外れるわ。
区分所有法38条の2よ。
海外にお引っ越しした人とは、連絡がとりにくそうなのぉ…
そのための制度もできたの。
国内に住所や居所がない区分所有者は、国内に住む人を国内管理人に選べるのよ。
国内管理人は、保存行為、集会の招集通知の受領、議決権の行使、管理費などの支払いができるわ。
選任は義務なのですか。
法律では『選任することができる』という任意の制度よ。
ただ、規約で選任を義務づけることもできるの。
選んだときは、遅滞なく管理者に知らせるわ。
確認クイズ
2026年4月施行の改正区分所有法に関する記述として正しいものはどれか。
- 裁判所の裁判により所在等不明区分所有者とされた者は、集会における議決権を有しない
- 所在等不明区分所有者を決議の母数から外すには、集会の普通決議があれば足り、裁判所の関与は要らない
- 国内に住所のない区分所有者は、法律上、必ず国内管理人を選任しなければならない
- 国内管理人は、集会の招集通知を受け取ることはできるが、議決権を行使することはできない
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正解: 1. 裁判所の裁判により所在等不明区分所有者とされた者は、集会における議決権を有しない
正解は1。裁判所の裁判で所在等不明区分所有者とされた者は議決権を持たず、すべての決議の母数から除かれます(38条の2)。2は裁判所の裁判が必要で誤り。3は法律上は「選任することができる」という任意の制度で誤り(規約で義務づけることはできます)。4は議決権の行使も国内管理人の権限なので誤りです(6条の2)。