共用部分の工事といっても、大がかりな変更と小さな変更で必要な決議が違います。
エントランスを全面リニューアルするのと、電球を替えるのが同じ扱いなわけないよね?
そのとおり。
形状や効用の著しい変更を伴う重大変更は、原則として、出席者の各4分の3以上の決議が要るのよ。
区分所有者と議決権の各過半数の出席も必要よ。
一方で著しい変更を伴わない軽微変更は、普通決議で足りるのですよね。
そう。
ここで細かい注意点があるの。
重大変更の『4分の3』は、規約で引き下げることができるのよ。
じゃあ、いくらでも下げられるの?
下げられるのは『2分の1を超える割合』までよ。
2026年4月施行の改正の前は、区分所有者の定数だけを過半数まで減らせる決まりだったけれど、今は区分所有者と議決権の両方について引き下げられるの。
耐震性が足りない場合などは、要件がさらに軽くなると聞きました。
そうなの。
共用部分の設置や保存の瑕疵で他人の権利が侵害されるおそれがあるときに、その瑕疵を取り除くための変更と、高齢の人や障害のある人のためのバリアフリー化に必要な変更は、出席者の各3分の2以上で決められるわ。
17条5項ね。
確認クイズ
共用部分の重大変更の決議要件について正しいものはどれか。
- 原則として出席者の各4分の3以上で、この割合は規約で2分の1を超える割合まで引き下げられる
- 原則として出席者の各過半数で足りる
- 規約によっても、4分の3の割合を引き下げることは一切できない
- 常に区分所有者及び議決権の各5分の4以上が必要である
こたえを見る
正解: 1. 原則として出席者の各4分の3以上で、この割合は規約で2分の1を超える割合まで引き下げられる
正解は1。重大変更は、原則として集会に出席した区分所有者及びその議決権の各4分の3以上で、この割合は規約で2分の1を超える割合まで引き下げられます(17条1項)。2026年4月施行の改正の前は、区分所有者の定数だけを過半数まで減らせる決まりでした。瑕疵の除去やバリアフリー化に必要な変更は各3分の2以上です(17条5項)。過半数原則や5分の4は誤りです。